「リムジン」
シリコン・バレーに限った事ではありませんが、アメリカ全土で、「リムジン」、それを省略して「リモ」と呼ぶ交通手段があります。ご利用なさった方も多いかと思いますが、改めてご紹介します。

名前はリムジンですが、日本で成田などの空港を往復するときに利用するあのバスと はまったく違います。通常、この写真のようなセダン、またはこれを改造して長くしたストレッチ・リモかですが、当然料金は違います。
大体、リンカーンのタウンカーなどが使われます。
利用したい日に自宅や会社などへ迎えに来てもらいます。普通、5分程度前に到着して電話で知らせてくるか、あるいは、直接ドアまで来て教えてくれます。

こんな感じで自宅なら自宅の前まで来てくれます。

もちろんタクシーもあるのですが、実際には上手に割引クーポンなどを利用すると不 思議な事にタクシーよりも料金が安いのです。たとえば、シリコン・バレーの主な所からサンフランシスコ空港まで、通常料金はタクシーならどんなに安くても100ド ル以上するのですが、リモ(リムジン)だと、場所に寄りますが、それでも50ドルから70ドルの間だと思います。
私の自宅からつい数日前に利用した場合でも、料金 は合計でたったの53ドル。それに後は適当にチップを追加すれば、それですべてです。

空港まで渋滞さえなければ、大体のシリコンバレーの地域からは30分から、長くても1時間以内だと思います。私も、40分くらいで到着しました。道中、この運転手さんにいろいろリムジンに関して聞きました。

まず、リムジン(リモ)というのは、車種に関してついているのではなく、当局に登録してCPライセンス・ナンバーというのを車一台づつ授けられなければならないのだそうです。そして、そのライセンスされあれば、空港での駐車のスペースが確保さ れるなどの特恵待遇を受けられるのです。しかし、その反面、違反などがあると、TCPからの取り締まりが厳しくあるのだそうです。
また、一般タクシーと違って、空港などで、偶然通りすがった人が乗りたい、と意思表示されても、乗せては行けないのだそうです。空港の取り締まり官が、リモがお客を乗せようとしている姿を見て、「予約を確認できる証拠を見せろ」と言ってくることが度々あるのだそうです。さらにびっくりしたのは、その上で、乗客から身分証明などを提示させて、本当にその名前と同一の人かどうか、つまり、偶然に客引きしたのではないかどうかを再確認するのだそうです。

結論から言うと、リムジン(リモ)は、別にリンカーンでないといけないとか、ストレッチだけがリモで、セダンはリモではない、とは言えない、そういう事だそうです。私もこの取材を通して初めて勉強しました。

そんな事をドライバーから聞いているうちに、あっという間にサンフランシスコ空港に到着です。ちなみに、この運転手さんはエジプト出身で、自分で会社を設立し合計で6台の車を抱えているそうです。こうして、ドライバー(ショーファーとも言いますが)があなたの荷物をトランクから降ろしてくれます。
彼の話では、本来はタクシーより高く設定しても良い価格だったのが、過当競争と不景気の二重の要因からこうした安い価格になってしまったのだそうです。

追加しますが、もちろん、リモは空港への足だけではありません。ハイスクールから卒業する子供たちが、プロムと言われるパーティーに行く時などにカップルで、またはストレッチ・リモを利用して複数のカップルで利用したりもします。もちろん、それ以外に、観光や普通の移動に利用したりもします。
一般的にタクシーよりもTCPによるコントロールが厳しい事もあって、安全性が高いので、そういう意味から利用する向きもあるようです。誰だかわからない人に、「これからしばらく自宅を留守にするよ」というメッセージは送りたくないですものね。

from Silicon Valley
by 山岸 孝雄