※画像は、イメージです。

家の敷地に塀を作るのは難しい。ということを、今まで考えてみ たこともなかったが、最近思い知らされた。業者に見積もりを頼 んで、予算が合えば発注するだけでしょう、と思っていたら、そ んなに単純ではなかった。 日本で家を所有したことがなく、所有する可能性がふと頭をよぎ るようなことも一瞬たりとてなかったので、日本のフェンス事情 は知らない。
こちら(北米)では、最近気づいたのだが、フェンスはお隣りと 共有しているんですね。そんなことは気づくまでもなく、一目瞭 然なのだが、それが何を意味するかは、当事者になるまで深くは 考えなかった。

というわけで、家の敷地を囲いたくなった昨今、お隣さんたちに 何と切り出したものか、頭を悩ませている。理想的には、区画一 体のご近所集団で話し合うことらしい。それをするには誰かが幹 事さんにならなければならない。飲み会みたいだが、幹事さんは けっこう気を使う。
じゃあ、一人五千で、すみません、今回 ちょっと高めで・・・、なんて、なぜか悪くもないのに謝ったり もする。えーっ、俺、あとからちょっと顔出しただけだよ、みん なと同じ額払うの嫌だよ、と露骨に断る人は日本にはあまりいな い。だが、こちらのご近所さんには、うちはべつにフェンス欲し くないよ、勝手に作れば、と言い捨てる人は珍しくない。飲み代 五千円を出さない人は実際に五千円分飲み食いしていないのだか ら、理屈は通っているが、フェンス代うん十万円を出さない人 は、出さなくても結局フェンスはできるのだから、もっとややこ しい。つまり、本当はフェンスが欲しくても、世の中にフェンス なんて百害あって一利なしと、フェンス無用論者の振りをすれ ば、お隣りが作ったフェンスの対面で自分の庭が自然と囲われ て、タダでフェンスが出来てしまうわけである。 そんな思惑と駆け引きが渦巻くご近所一帯で、幹事を名乗り出る のはちょっと・・・という気持ちと、なるべく早くフェンスが欲 しい気持ちとで葛藤している今日この頃です。